きもの箪笥*きものメモ

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君野倫子

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着物好き、歌舞伎好きの文筆家・君野倫子です。
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舞台『人形の家』

コクーンで上演中の舞台『人形の家』観てきました。
とても、とても有名なお芝居ですし、100年以上も前のお芝居ですが、今回、コクーンで観る「人形の家」はとっても新鮮でした。

休憩入れて3時間くらいでしたが、もう宮沢りえちゃんがずっと出ずっぱり。しかも、ものすごいセリフの量。朧のライもびっくり。声もちゃんと通っていたし、かわいらしかったり、きれいだったり、強かったり、迫真の演技でいろんなりえちゃんが観られるうれしい舞台でした。堤さんも生で見ると、やっぱりかっこいい。私がもっとも嫌いなタイプのいやな男だったけど(笑)。

中央に舞台、その舞台を取り囲むように席が設置されていて、先月の松尾さんの時とは、まったく違う劇場みたい。舞台演出も道具もシンプルで美しくて良かった。舞台がぐるぐる回るのが、とてもきれいだったな。

娘にも観せたいお芝居だったけど、生でキスシーンは・・ちと問題か?(笑)。


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女性解放運動に影響を与えたと言われているこのお芝居。このネタ語ると長いので、興味のある方はどうぞ。
現在は男女平等均等法なる法律もあるし、女性が教育を受ける権利も恋愛や結婚、仕事を持つ権利も当たり前のように守られているので、女性が表向き自由であるには違いありませんが、その実、独身から結婚、妊娠、出産、子育てという節目、節目で、娘であること、妻であること、母であることの不自由さを感じるはすです。時代が変わっても、性差と男女性の役割は普遍的なテーマです。だからこそ、この主人公ノラのセリフやノラの最後の選択が心に響いてしまうのだと思います。ただ、これは女性だけでなく、男性も男であること、夫であること、父親であることに縛られているのは同様。そういう不自由さ、思い込み、自分を自分で縛っている価値感は男女変わらないことです。

男性であるイプセンがこの戯曲を書いて、上演された当時、どんなに衝撃的だったことでしょう。日本でも1911年、はじめてノラを演じた松井須磨子が、この作品で女優として認められました。女性解放への問題提議になったはずですよね。

最近、ニュースでは総裁選ネタばかりですが、総裁選に女性議員が出るのははじめて。その議員が良いか悪いかは別にして(笑)、出られるようになったことだけでも大進歩です。目に見える形での平等をうたう法律はあっても、目に見えない抑圧は少なからず、現在もあります。

この『人形の家』を今の若い女性たちが観ても、ノラの最後の選択に賛否両論でると思います。妻としては仕方ないとしても、母としてはどうなの?って。でも、夫が同じ選択をしても、反対は起こらないかもしれません。

女性にも参政権が認められたのは戦後で、その前までは政治に参加することもできなかったし、女性は戸主が認めない結婚はできなかったし、それ以前に自分で夫となる男性を選ぶこともかなわなかった。子どもが産めないというのは離婚の理由にもされたし、妊娠出産しても十分な休暇などもらえなかった時代もあります。

先日、そんな話を娘にしたら『信じられない・・なんで選挙権がなかったの?』と、想像もできない様子。「なんで・・」という言葉が出るということは、ずいぶん良い時代になったんですよね。

今、「なんで・・」と言える時代になったのは、多くの先人たちがいろんな場面で泣き寝入りせず闘ってくれたから。それは平塚らいてうや市川房江などの名を残した女性だけではなく、一般企業で少しずつ、少しずつ女性の地位を勝ち取ってくれた名もない女性たちがいたから。企業で最初に育児休暇を取った女性は、後に続く女性たちの環境を左右したはずですし。どんなことでも出来上がった価値感をくつがえすのは、簡単なことではありませんから。


渋谷のコクーンで堤さんとりえちゃんで、なぜ今『人形の家』なのか・・わかりませんが、演出ルヴォーの『人形の家』は、<男女>の問題だけでなく、互いが自分らしく生きるために、男女、家族、人間同士がどう関わるべきなのか、一石を投じてくれた気がします。
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