きもの箪笥*きものメモ

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君野倫子

Author:君野倫子
着物好き、歌舞伎好きの文筆家・君野倫子です。
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10月花形歌舞伎@大阪松竹座

10232006b10月花形歌舞伎@大阪松竹座『染模様恩愛御書-細川の男敵討』を振り返ります。

役者の皆さん、とても楽しげで、かつ芝居にもとても自信と確信に満ちていたように思います。私もPARCO以来の感動でした。1ヶ月、本当にお疲れさまでした。いい舞台、ありがと~~♪

さて、大阪遠征の着物です。お見せするほどのものでもないのですが、二日目は大雨の予報だったので、必然的に雨仕様。ポリの着物に木綿のつくり帯。極力、荷物を少なくしようと変えたのは帯締めと帯留めのみ。(*なぜか、またサムネイルが作れませんでした・・)

昼の部が終わったら雨。東京に帰っても雨でした。でも、胸いっぱい大満足の大阪でした。ホテルと松竹座をただ往復しただけ(^^;)・・という今回の大阪遠征。今度行くときは、ちゃんとおいしいもの食べてお腹もいっぱいにしたいと思います。


さて、歌舞伎について。舞台を観ていない方には「?」かもしれませんが、ここからはかな~り長いですから気合入れて(笑)、歌舞伎好きの方はどうぞ。

10222006a●復活にして新作
約100年ぶりの再演となった復活狂言だったのですが、染ちゃんが『復活だけど新作のように』と語っていたとおり、演目そのものは復活だけど、演出は完全に新作。『新感線の経験が生かされてるわ~』と思わせる演出でした。染ちゃんの言う『カッコいい』が、そこかしこにちゃんと体現されていて、染ちゃんの好きな『笑いのエンターテイメント』も盛り込まれて楽しい舞台でした。
って染ちゃんひとりで考えたとは思えませんが、かなり染ちゃんの意見通ってるな~と思わせるものが(笑)。

それから、やっぱり、通し狂言ってわかりやすくていいですね。歌舞伎はじめての人にもとてもわかりやすかったんじゃないでしょうか。舞台展開も早くて、テンポも良かったし。

復活狂言に熱心な染ちゃん、相方は上方の愛之助さん、脇にはずらっと猿之助一門の市川段治郎・市川猿弥・市川春猿さんらが揃った座組。若いです。若いから、また新鮮でもあり、古いものをそのまんま<復活>されるのを期待していた方には「あれ?」と思われた方もいたかもしれませんね。でも、私はこれもこの座組ならではだと思ったし、そのまんまである必要など全然ないとも思います。演じる役者が違えば、また時代も違えば、演じ方も演出も違って当たり前だし。私はとても楽しめました。

10222006b●染&愛
今回の染&愛はなんと言っても美しかったです。染ちゃんの方が線は細いので、逆バージョンもありかな?とも思いましたが、やっぱり愛之助さんは女形をやっていてだけあって(って、私も『トップランナー』を見るまでは知りませんでしたが・・)、本当になに数馬のこの美しさは!と見惚れてしまいました。しぐさやら台詞まわりの可愛いこと、可愛いこと。この可愛らしさにはまいりました。男だろうが、BLだろうが、何だろうが、美しいものに惚れるのはそりゃ仕方ない・・と完全に納得していましたから、私。

はまり役でしたね。春猿さんより綺麗だったもの。これ不思議よね~。春猿さんも当然、綺麗なのに。いつか、ラブリンのどっぷり女形が見れる日を楽しみにしたいと思います。

初日から見ている方は、『回を重ねるごとに数馬が美しく、可愛くなっていく』とおっしゃっていましたが、私が観ただけでも・・それは思いました。きっと日ごと、ラブラブ度が高まって、女は・・いや、男も愛されると美しくなっていくのね・・ということなんだと思います。

イヤホンガイドで幕間インタビューをやっていましたが、「今はまっていることは?」という問いに、染ちゃんは「BL」と即答していました。思わず、ふきだしてしまいました。そりゃそうだ。毎日、ラブラブなんだものね。

また2人の共演観たいです!染ちゃんと組むときは女形やるってのはどうでしょう、ラブリン。


●他のキャスト
横山図書@猿弥さんはのってましたよね。いい味出てました。殺陣もこの方がやると重みが出ます(いや、体重とかじゃなくて・・)。

あずみ@春猿さんはもっともかわいそうな役どころでしたが、昔の女性はそっか、女だけでなく、男に寝取られることもあったとは、たいへんだったんだなぁ~と思いましたよ。そりゃ、あんな美しい若衆じゃ~ね~。でも、こういう嫉妬深い、おろかな女役はぴったりかもと思ったりして。

細川の殿様@段治郎さんは、やっぱり舞台映えしますね~~。大きい!182cmでしたっけ?殿様やらせると貫禄ありますね。若いんだけど。しかし、私は「あの着物、段治郎さん特別仕様なんだろうな~。他の誰も着られないわね~」なんて思いつつ、私の好きな抹茶色のお着物を眺めました。

いよ&きく@しのぶちゃん。今回は二役で大役だったしのぶちゃんですが、良かったですね。いよの時ときくの時と声を違えて出してましたね。細かいです。あぁ、こんないい女形さんがいたじゃん・・と思いました。声も通るし、きれいだし、背格好もちょうどいいし、もっと個性が出てもいいくらい。これからも、たくさん出て欲しいですね。


今回は本当にいい座組だったですね。
東京へ持ってくるという話もあるそうで、ぜひぜひお江戸に!

someai●数馬の着物
今回、なんと言ってもラブリン自身が美しかったのもありますが、数馬の着物が綺麗でしたね~~。若衆の着物ってあんなだったんでしょうか。最初に出てきた時の振袖に袴。紋付でたくさんの花が染めてある紫色の長いお袖、袴も金糸でお花いっぱいの袴。きれいでしたね~。友右衛門が一目ぼれするのも・・わかります。

友右衛門がお忍びでくる時の数馬は、ピンク色でこりゃまた豪華な花の刺繍がお袖に。ピンクですよ、ピンク。可愛いんだ、これが。

友右衛門と晴れて結ばれ、一緒に友右衛門の妹に会いに行くときの数馬の着物。花道脇だったので、凝視。きれいな水色に胸元と袖に白の切り替えがあって、そこに金糸の花唐草の刺繍。1階なのに(笑)オペラグラスで目をこらして見ましたよ。きれいな色、柄、またよく似合う。

●シルエットラブ
いわゆる<濡れ場>です。裸の友右衛門が数馬の着物を脱がせ、それから裸の二人がじっと見つめあう…そして、数馬と友右衛門が倒れこみ、くちづけでございます。ここんとこ、すべて数馬と友右衛門のシルエットです。

まぁ~~~きゃ~~~と会場にいた女性方はみな、内心叫んでおられたのか、お顔がゆるんでいましたよ。←それ私。なんなんでしょうね、あのドキドキは。も~ドキドキしましたね。

男二人、しかもあの頭にふんどし姿の裸・・のシルエット。見てはいけないものを見てしまったような・・いや、なかなか見れるもんじゃないからでしょうか。いろんな意味でドキドキしました(爆)。

●告白のシーン
シルエットラブは単純にドキドキしましたが、私は友右衛門が数馬の部屋に忍んできて友右衛門が、数馬が自分の気持ちを告白するシーン。このシーンが好きでした。このシーンでは、まったく<男同士の愛の告白>に違和感がなく、あぁ~言えてよかった。ちゃんと伝えられてよかった。と思っている私。数馬ったら友右衛門の手を引いて奥の部屋へ連れて行ったり、「あ~~れ~~~」と染ちゃんの帯をくるくるほどいちゃうし、意外に大胆!それも含めて、数馬可愛かったなぁ~。


●義兄弟の契り
BLばかりが取り上げられておりますが、衆道というのは、やっぱりBLと違うんだということがよくわかりました。男同士の恋愛はほんの一部で、このお話は男同士の絆や敵討ちのお話メインなんですよね。が、自分の今生きているこの日本がかつては、こういうことが普通だった(義兄弟の契りを結んだり、忠義をこれほどまで重んじるとか、敵討ちを公然と認めたり・・)ことが、ふ~~んと考えてしまう部分も。

個人的には、あの義兄弟の契りを結ぶシーン、お互いの腕にくちびるを寄せるシーン(お互いの血を飲む儀式?)の方がシルエットよりもずっとエロチックで美しかったように思います。あのシーンの舞台写真欲しかったのに、売り切れてたなぁ(涙)。

●数馬のテーマソング「かきつばたソング」
・・と私は呼んでいます(笑)。あの歌。長唄とも違う、普通の歌とも違う、不思議な歌。「え?この歌ってどうなの?」と一瞬思うのですが、結構、後で頭の中をぐるぐるまわってしまう不思議な歌。最後のシーンでも流れて、涙してしまう歌。なんとも、不思議な歌でした。


●染ちゃん
スイマセン、染ちゃん語ると長いです(爆)。

歌舞伎座以外で演じるときのはじけた感じが大好きです(笑)。歌舞伎座以外の舞台では、必ず「芝居の神様が下りてくる瞬間」があって、その瞬間、本当に圧倒的な華があるというか、大きく見えるというか、息をのんでしまいます。

歌舞伎や芝居は大嘘なフィクションの世界ということを大前提にどこまでおもしろく楽しく大嘘がつけるか・・ということにかけては、染ちゃんの感性は天下一品。普通じゃ、キザでクサイことも、とことんやるからカッコいいみたいな。

よくよく考えると、つっこみどころはたくさんあるし、ありえね~~な設定だって展開だってあるのですが、その観客を大嘘の中にひっぱりこんで、最後は「いや、爽快!カッコいい!」という気分にさせてしまう。それにはもちろん、演技力や技術もあるだろうけど、ここぞという場面での眼の力、キレのある動き、声の強さ・・それはもう惚れ惚れします。

今回だと火事場に向かうとき、花道で見得、そして花道を思い切り駆け抜ける姿!絶対、『芝居の神様を味方につけてる』と思います。

火事場のシーンの見得はどれも最高!私は染ちゃんの見得が大好きなのですが、見得を切った瞬間、彼は浮世絵の中の人のように見えるのがいいんですよね~。毎度、見得をきる瞬間はオペラグラスを覗き込みます(笑)。

あざみがひっとらえられる時の友右衛門の眼も良かった。(細かすぎ?)

残念だったのは、今回は染ちゃんの殺陣が少なかったのと、袴はいてて生足が少なかった!のが寂しかったかな(←そんなことかい!?)。


●殺陣
今回の殺陣のシーン短くて、染ちゃんの殺陣はもっと観たいと思いましたが、ラブリンの殺陣が優雅できれいだったなぁ。裃姿が桃太郎さんみたいだった(笑)。


10232006a●火事場のシーン
映像と音響とドライアイスと花吹雪(火の粉)と現代の演出技術を駆使して、迫力があって楽しかったですね。今回、1回目は3階から観たのですが、劇場全部が火事になっているようで、上から見ると本当にきれいでした。3階から見てよかったと思ったもの。1階で観たときに大量の火の粉舞い落ちてきて、ホテルに帰ったら着物の中から、鞄の中からたくさんの火の粉が出てきました(笑)。

染ちゃんの百廻り・・良かったなぁ。何度観てもよかった。

●ラストシーン
友右衛門にすがって泣く数馬。例の数馬のテーマソングが流れる中、友右衛門を面影を探す数馬。恋する乙女少年は最高に美しいです。数馬がまた天涯孤独になったかと思うと、何回見てもうるうるしてしまったラストシーン。なんで、そんな紙っきれのために死んじゃうのよ~友右衛門!と現代人は思ってしまいます。はい。

段治郎@細川の殿様が、大川の名を継げとおっしゃったのは、数馬に後追いさせないためだったのでしょうか。数馬のこれからを思うと、なんとも、寂しいラストでした。


●松竹座
いい劇場ですね。こじんまりとしていて舞台と客席が近いし、お昼食べようと思っても座るところあるし(笑)。3階の最後尾で観たのですが、ちゃんと花道のスッポン見えるし!これ、ポイント高い。歌舞伎座なら花道は諦めるしかないもの。劇場が小さめだから、迫力もあります。松竹座仕様です。この演目を新橋演舞場でやろうと思うと、火の粉もドライアイスも何倍も必要になりますね。・・・東京に持ってくるときは、また一工夫されてバージョンアップしてほしいです。

お着物姿も多くて、東京と違って、はんなりときちんとしたお着物姿が多かったように思います。何が違うってよく言葉では言い表せませんが、『あの方はきっとお江戸からだわ』と着姿でわかってしまいました(笑)。


●3本ノックと夢心地
実は2日間で『染模様恩愛御書』3本ノックでした。だいたい同じ演目を3回も連続して観たら、途中寝てしまうか、「やっぱりやめておけばよかった」と後悔するものだと自分でも思っていたのですが、いや・・全然(←きっぱり!)。1回目より2回目、2回目より3回目、3回目には「これが最後か・・」と思いながら観ました。病気かも?1回目は3階席で、2~3回は1階席。もう1回楽日に見たかったな。。

結局、松竹座~ホテルを往復しただけ。夜の部終わってからも、なんか興奮しちゃって、胸いっぱいでご飯も食べずにホテルに帰ってしまいました。ホテルに帰って原稿を書こうと思っていたのに、ついつい数馬の顔が・・友右衛門の顔が・・。ダメじゃん!

●歌舞伎チャンネル
なんと、12月に歌舞伎チャンネルで放送だそうです!早っ。
でも、やっぱりやっぱり、あの迫力と楽しさ、自分が火事場にいるような空気・・この舞台は生じゃないと・・。でも、歌舞伎チャンネル観られる方は、ぜひ染愛のラブラブぶりを観てください。


素敵な舞台でした。松竹座は日帰りできてしまうことを知って、ますます近く感じています(・・危険)。楽しかったです。
また、いつかどこかで、この座組でこの舞台観られることを祈ってます。
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COMMENTS

3本ノック?!
うーん、さすがは倫子さん。日帰りでも二回は可能なんだから二回見ればよかった…←後の祭。
鑑賞レポート楽しく拝見しましたよ。
お二人ともからサインもらうなんて、ほんと美味しすぎます。
「かきつばたソング」ですが、あれって富山の風の盆の時に、胡弓をバックに歌っている歌になんとなく似ているような気がしたんですが、正しい正体を知りたいものです。耳に残る物悲しくて美しい歌ですね。

国立劇場の伝統芸能講座はずれました(泣)。
さぁー、気を取り直して、次は来年の浅草歌舞伎だわ!!
★延期だった「トップランナー」の再放送、やっと見る事が出来ました。愛之助さんの「上方歌舞伎」への熱い思いが、伝わってきました。笑顔が可愛いく、又が話しが上手ですよね。この番組で、又愛之助ファンが増えたのでは?
★私の贔屓の段治郎さんの長身を見て、「特別仕様では?」と気をまわす倫子さん!!さすがですね。
楽屋で、お相撲さんの名前入りの浴衣を着た段治郎さんの写真を見た事が有ります。これだったら、仕立ても余裕だったでしょう。

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